カラーダイヤモンドでの色調と彩度の部分の評価がよく見るフェイントやファンシー、ファンシーインテンス、ファンシービビッドになります。少しわかりにくいかもしれませんが、同じグレードの色でもカラーダイヤモンドの色によって若干色が異なります。

図1 GIAのファンシーカラーグレードの相互関係図

図1で例として”ファンシー”を見ると範囲が広くなっています。


Faint:フェイント
Very Light:ベリーライト
Light: ライト
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Fancy light: ファンシーライト
Fancy: ファンシー
Fancy intense: ファンシーインテンス
Fancy vivid: ファンシービビッド
———————
Fancy dark: ファンシーダーク
Fancy deep: ファンシーディープ

実際の見た目はどうなのか?
  • Faint(フェイント): 単体で見たときには色がついていることが認識しずらい。ガードルから見ると色がわかりやすい。
  • Very Light(ベリーライト):ほんのりと色が乗っている。
  • Light(ライト) :ベリーライトよりかは色が乗っているが鮮やかさがない。
    ↓ここから色が見えてきます。
  • Fancy light:(ファンシーライト):ここから色はある程度鮮やかさはありますが、
  • Fancy: ファンシー遠くからでも色が認識でき、鮮やかさがある。
  • Fancy intense: ファンシーインテンス:ファンシーよりも色が強く出ている色
  • Fancy vivid: ファンシービビッド 色は鮮やかで華やかさがある感じ。一番いいグレードとされています。
  • Fancy dark: ファンシーダーク 色ははっきりとしていますが、そのファンシーに影を足したような感じ。
  • Fancy deep: ファンシーディープ 色は濃いですがファンシーインテンスやビビッドの色を深くしたような色。

  • Faint〜Light
    このカラーグレードはポインター(0.2ctや0.1ctぐらいのサイズ)だとジュエリーにセットした時に単体だと色がわかりにくくなります。ある程度まとめてリングなどにセットするとわかりやすいです。
    ある程度の大きさ(0.5ct)のクッションやラディアンカットだとジュエリーにセットしても判る程度の色です。
  • Fancy light
    ここのカラーグレードからは単体でジュエリーにセットしてもよく色がわかります。
    ピンクなどはで言えば価格は購入しやすい価格帯のものもあります。
  • Fancy 〜
    ファッション雑誌などで見る「ピンクダイヤ!!」と言う色で、インテンス以上であれば十分メインの石として使用できるグレードです。コレクションにも最適なカラーグレードです。

どのカラーグレードを買えばいいのか?

理想を言えばファンシー以上、予算があるのであればインテンス、ビビッドカラー。
イエローダイヤモンドに関して言えば、ほかのカラーダイヤモンドに比べ値段も比較的低いのでファンシー以上がお勧めです。
おそらく多くの方が欲しいピンクなどに関して言えば、価格が全然上がってきますのでサイズと予算でカラーグレードを選んでいただけた方がいいのかなとは思います。例えばある程度の大きさ(1ctぐらい)のある石でファンシー以上は価格がグッと上がり、ハイジュエリーの価格帯となります。1ctあたりの価格は10万ドル以上を優に超えていきます。なのである程度の大きさのあるものでしたら、フェイントやベリーライトなどでもリングなどに仕立てたとしてもある程度色もわかりやすいのでいいとは思います。資産価値という点で考えるならファンシー以上、可能ならインテンス以上を勧めします。
小さいサイズ(0.1ctや0.2ct台)だと恐らく想像、期待している色とは違ってくるかもしれません。なので小さいサイズでしたらファンシーのつくものを選んでいただけた方がいいとは思います。

同じファンシーでも色が違う?

下記の図2が示すのは同じファンシーでもファンシーライト寄りの石、ファンシーダーク寄りの石、ファンシーインテンス寄りの石が存在すると言うことです。
同じファンシーでもファンシーライト寄りの色よりファンシーインテンス寄りの石の方が高いですが、ファンシーインテンス寄りは価格帯は下がります。
なのでソーティングや、レポートのグレーディングの文字のみを見て判断するのではなく、石それぞれの色を確認して、同じファンシーでも綺麗なものを選ぶことをお勧めします。

図2 カラーグレードFancyの色の範囲図


宝石の購入ことは宝石との「出会い」でもあるので、一番は購入される方が気に入って納得されることだとは思います。

ジャーナル